[サイトマップ]
管理人の雑記
トップページ
お知らせ
歴史
特徴
製造工程
登り窯
商品
交通
民芸"技風"
用語集
よくある質問
サイトマップ
リンク
[最新号] [2月] [05年12月] [11月] [10月] [9月] [8月]
5月18日 はればれ

 最近、春らしい陽気が続いております。乾燥も進み、製品作りにはもってこいですね。

 ワタクシの水挽き(電動ロクロを使っての形づくり)は結構安定してるんです。上手いという意味ではなく、波が少ないという意味で。だから、あまりスランプというものがないのです。
 その中で、比較的水挽きに波があるのがロクロ目湯呑み。数の波、そして質の波ですね。この湯呑み、一旦まっすぐな形にしてから指の跡をつけなければいけません。指の跡というよりも、「ロクロを回転させたまた、右手(湯呑みの内側)と左手(外側)力のバランスを崩して、一部歪ませた状態を螺旋状に下から上まで持っていく」と表現した方が難しさが伝わるでしょうか。とにかく、一瞬でも気を緩めると湯飲みがグチャッとつぶれてしまいます。

 ではつぶれないように気をつければいい。というわけでもないんですね。うまくいかないと、ロクロ目(指跡、指すじとも言います)が浅かったり間隔が細かすぎたり広すぎたり、あるいはほとんどできてなかったり。右手と左手の力のバランス、指の位置、ロクロの回転速度、指を動かす速さ、力の抜き方、それらを全てうまくやらないときれいなロクロ目にならないのです。一度そのコツをつかんだと思っても、ちょっと中断するとうまくいかなくなったりして、なかなか安定しません。

 しばらく試行錯誤してようやく安定して作れるようになってきたと思ったら、ロクロ目湯呑みは既に300個ぐらい作ってました。必要数は十分に達したので、製作はこれで終わりです。次回作るときには、また試行錯誤するところからスタートするのでしょう、きっと。マーフィーの法則よろしく、その仕事に慣れた頃には終わってるというのはよくあります。むしろ、基本中の基本とさえ言えるかもしれません。

 次はそば猪口200個でございます。


5月8日

 小鹿田焼。

 先日、お客さんから「横手のギャラリーを見てきたよ」と言われました。でも、こちらとしては「なんのこっちゃ?」という感じです。で、詳しく聞いてみると、小鹿田焼(おんたやき/大分県)の若者が、楢岡焼との縁をきっかけにして横手で展示会を開いたのだとか。
 確かに去年の秋、小鹿田の青年部7名がこちらへやってきて技術交流(よく言えば)をしたことがありましたが、今回の展示会については全く何も知りませんでした。秘密裏にコトが進んでいるのか、あるいは第三者の思惑が絡んできているのか。なんかスッキリしない気分でいたところ、さきがけ新聞にこのことが載っておりました。

 ギャラリー「蔵さいこう」にて、小鹿田焼作陶展

 こりゃもう行ってみるしかない!というわけで、昨日行ってきました。
 結論として、ギャラリー側が依頼して作品だけを送ってもらい、それを展示即売していたようでした。もちろん、小鹿田の人は来てません。

 なんか拍子抜けしたような、パズルが解けたような、同時に、ちょっと騙されたような、そんな複雑な気持ちがまろやかに溶け込みながら戻ってきました。しかしそこにあったのは紛れもなく小鹿田ワールド。よかったですよ。

5月2日 その4

 電動ロクロのお話。

 ドラマなんかを見てると(私はほとんど見ませんが)、ひとクセありそうな陶芸家が電動ロクロで大物を作り、時にグシャリとつぶす...そんなシーンがよくあります。たぶん。
 でも、電動ロクロを使いこなすというのは見てる以上に難しいものです。本来ならば、土練り(土もみともいいます)からマスターしなくてはいけませんし、練った土をロクロに据えるのさえ、慣れないと「ロクロに遊ばれて終わり」です。だからといって、初心者は電動ロクロを使うべからず、と言ってしまうと作陶の楽しみはごく一部に限定されてしまうでしょう。

 そんなわけで、数年前から夏の登り窯前の陶芸教室に限定して、電動ロクロでの作陶もできるようにしました。もちろん、土練りやロクロに据える部分は我々がやりますし、製作も途中まではお手伝いします。つまり、広げたり指跡をつけたりといった「もっとも楽しい部分」を手軽に体験できるのです。それでもなかなか思い通りにはいかないものですが。

 さてその陶芸教室用の電動ロクロ、以前までは2台しか用意しておりませんでしたが、本日1台追加して3台となりました。もちろん、指導員も増えました(はずです)。なので、今年はもうちょっとお客さんの要望に応えられるかな、と思っております。

 まぁそれでも、電動ロクロ3台というのは「定期的に参加する講座型の陶芸教室」に比べれば圧倒的に少ないですが、「1日体験型の陶芸教室」では決して少ないわけではないのかな、とも考えます。もしかしたら、いつかは受講生1人に1台の電動ロクロを用意できる定期的な陶芸教室も開くかもしれませんけど。
 ちなみに、我々(プロ)が普段使っている電動ロクロおよび大物作成用の電動ロクロと合わせると、ここ楢岡陶苑には電動ロクロが9台あります。で、ロクロ製作ができる人は4人。

5月2日 その3

 出張陶芸教室のお話です。

 秋田を代表する日本酒のひとつに「福乃友」があります。昨年、蔵を大幅にリフォームして来訪者が中を自由に見学できるようになりました。

 それじゃぁ、何かイベントをやってみよう

 というわけで、さまざまな企画が考案され、我が楢岡陶苑もそれに参加・協力することとなりました。正確には、協力するというよりは協力してもらうという形に近いと思われますが。いわゆる「出張陶芸教室」というものです。

 確かに福乃友さんの蔵は荘厳で格調高い雰囲気をかもしだしてくれるけど、ただ場所が変わっただけで内容が一緒というのはどうもつまらないだろう。せっかく酒蔵で作るんだから、酒器(ぐい呑み・盃・徳利)をより詳しく掘り下げて指導してみようじゃないか。ついでに、普通の海鼠釉(楢岡焼独特の青い釉薬ですね)だけじゃなくて、他の釉薬も使えるようにしてみようじゃないか。
 というようなことを考えてみたのです。

 一方で福乃友さんは、5月の中旬〜下旬はちょうどつつじ庭園が見ごろを迎える時期なので、それと絡めてやってみましょうと提案してくださいました。しかも、市販されてない特別な大吟醸や純米吟醸酒も試飲できるとのこと。

 いろいろ話を煮詰めていったら、「これは面白そうだ」という予測が(ぼんやりとではありますが)できるようになってきました。陶芸のベテランも初心者も、お酒好きな人も、癒されたい人も、もしかしたら様々な目的を持って参加してくれるのではないか、とまで考えた始末。ちょっとうまくいきすぎな感もありますが。

 先月、福乃友さんが秋田民報に広告を入れてくださり、そして昨日、我々がDMによる案内をいたしました。早速の問い合わせも何件かあったため、今後どれほどの反応となるか楽しみです。もちろん、まだ空席はございますので興味のある方はお早めにお申し込みください。

5月2日 その2

 今回は4月を振り返ってみましょう。

 4月はやはり何と言っても「新人教育」。我々のような小さな企業に新人2人も入ったので大騒ぎです。

 新人とは言え、陶芸を専門に教える機関で2年間学んできたため、指導・説明はかなりやりやすかったです。アルミナ・ツク・高台・タタラ板といった専門用語がスムーズに伝わるしね。土練りやロクロの基本ができているので、こちらがつきっきりで指導しなくてもいいというのも大きいです。

 何日か仕事をしてもらって慣れてきた頃、花見シーズンに向けて角館方面から急ぎの注文が入ってきました。4月の中旬はそれの製作にてんやわんやだったかな。ところで、何で「てんやわんや」って言うんでしょう?語源を調べたい。「てんや」っていう天丼チェーン店はあったけど。

 そんな中、読売新聞、魁のとぴっくす、秋田民報に新入社員やら窯出しやらの記事が掲載されました。

 そして、ようやく桜が咲きました。4月29日に開花です。

5月2日

 記録的に更新が途絶えてしまいました。やれやれ。理由はご存知のとおり、ワタクシがサボっていた忙しかったからでございます。

 ちょっと確認してみたら、前回の更新が2月25日。3月と4月がすっかり抜けております。そこで、ちょっと振り返ってみましょう。まずは3月から。

 3月といえばやっぱり登り窯。
 特に今回は、大雪の影響と2月前半の体調不良によって製作が遅れに遅れ、最後の最後でなんとかギリギリ間に合ったという状況でした。スタッフが1人減ったことも大きかったですね。窯に火を入れる前から「登り窯なんてもうイヤだ〜」という気分になったくらい。まぁ、でももう1〜2ヶ月もすればまた登り窯やろうかって気になるんですけれど。

 そして、京都から助っ人2人がやってきました。4月から従業員として雇うことになっているのですが、その前の登り窯の窯焚きに職場体験兼アルバイトという形で来るようお願いしていたのです。それプラス、部屋探しを始めとした新生活の準備が忙しく、公私共にバタバタしておりました。

 そうこうしているうちに窯出し日を迎え、掘り出し物市も大盛況に終わり、新年度に突入していったのでございます。


[2月] [2005年12月] [11月] [10月] [9月] [8月]
e-mail:postmaster@naraokayaki.com

当サイトへのリンクはご自由にどうぞ