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■ 7月1日 |
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梅雨入りしたのに、あまり雨が降らない…。全国的にそんな気候が続いているようで。
絶好の製作日和というほどではないものの、長雨のジメジメ感や乾燥のしにくさに四苦八苦するよりはかなりマシな日々となっております。とは言え、今月下旬に迫った登り窯に向けて大忙し...というか焦りっぱなしの日々であることもこれまた事実。5月の祖母の他界、6月の東北十窯展示会と続いた多忙の第3ラウンド突入といったところでしょうか。
さて、その先月開催された東北十窯陶磁器職人展について。
今回は第2回ということだったけど、名称に「職人」の文字が付け加えられました。では職人って何でしょう? それには諸説があるでしょうが、個人的には「普通の人をはるかに凌ぐ技術を有する人」を基本にしながら、「仕事に対して妥協せず、常に最高の成果を追い求める人」の像を重ね合わせた感じです。しかし、広義では「人より優れたモノを作る人」というような感じになっている模様で、洗練されたエキスパートというニュアンスが薄れてしまった意味でも使われます。
さて、今回の「職人」はどのような意味で用いられたのでしょうか。
推測するに、様々な解釈を含んだ「職人」だったように思えます。言い換えれば、「職人」の意味は各窯元によって異なるように感じました。
例えば我々の場合。数挽きの職人(製作スピードがかなり速い)であり、海鼠釉を使いこなす職人であり、登り窯を焚くことができる職人であると言えるでしょう。しかし、別のある窯元では直線や曲線の美しさを生み出す職人だったり、また別の窯元ではバランスや機能性の優れた品物を作る職人だったり、また別の窯元では多種多様な品を作る職人だったり、はたまた商売職人だったりするかもしれません。なので、我々出展者側から見たら、「職人」という文字が追加されたことの意義についてイマイチ不明瞭な気がしてしまいます。(もしかしたら私だけかもしれませんが)
逆に来場者の方から見た場合、「職人」という文字があると、「具体的なことはよく分からないけど、何だかスゴイ技術を持った人たちの展示会みたいだ」という印象に加えて「作家よりも職人の方が値段が安そうだから、気軽に何か買えるかもしれない」という気持ちになるのでないか、と想像できますね。来場者・売上を伸ばすための主催者側の策略というところでしょうか。(笑)
まぁ職人の意味と効用はさておき、この展示会は大盛況に終わった模様です。売上だけ見ると、残念ながら我々は昨年を下回ってしまいましたが、来場いただいた方の満足度は去年以上だったものと思われます。
さて、ここから余談。(本当はこれを書きたかった)
展示会期間中、会場のスタッフが会計や包装と担当してくれたのですが、包装がヘタクソ過ぎて目も当てられませんでした。まぁこれは去年も一緒でしたが。もともと宴会場などに使われるスペースであり、会計はともかく包装なんて全くしたことのない方々がほとんどだったので仕方がないといえばそうなのですが...
キャラメル包みがキレイにできない。しかも上下逆に行う。回転包みなんてもってのほか。割れにくいように包む気配りもできない。名づけて「グシャグシャ包み」。もちろん作業が遅い。
終始そんな感じなので、大事な包装はスタッフに任せたりせずに自分でやってました(去年も)。そしたら私についた肩書きが「包装の先生」。来年は搬入日に包装の講義を行うよう依頼されてしまったぐらい。
でもねぇ。包装技術ってのは、何百個も包まないと身に付かないものなんですよ。付け焼刃的に覚えたつもりでも、結局グシャグシャ包みになる可能性がかなり高いかと思われます。
そうです、私は包装職人でもあったのです。(なんか上手くまとまった気がする)
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